ヨーグルト×ココナッツサブレで本当にチーズケーキになる?普通のヨーグルトで試して分かったことと、次に選ぶべきヨーグルト
最近SNSなどで、「ヨーグルトにココナッツサブレを刺して一晩おくだけでチーズケーキになる」というレシピが話題になっています。
見た目も簡単、材料も少なくて済むので、「本当にそんなにおいしいならやってみたい」と思った人も多いはずです。
この記事では、普通の無糖ヨーグルト(400g)にココナッツサブレを12枚入れて一晩置いてみた実体験と、そこから見えてきた「なぜ思ったほどチーズケーキ感が出なかったのか」「次はどんなヨーグルトを選ぶとよさそうか」というポイントをまとめます。
さらに、ギリシャヨーグルトや水切りヨーグルト、加糖タイプのヨーグルトの活用など、次のチャレンジに役立ちそうなアイデアも掘り下げていきます。
今回使ったヨーグルトと条件
まずは最初の実験条件を整理します。
- ヨーグルト:一般的な無糖タイプ
- ギリシャヨーグルトではない
- 水切りもしていない
- 生乳100%ではない、よくある日常使いのヨーグルト
- 量:ヨーグルト400g
- ココナッツサブレ:12枚
- 作り方:ヨーグルトパックにそのままサブレを入れて一晩置き、翌日食べる
この条件で食べてみたところ、「まずくはないけれど、期待していたほどチーズケーキ感はなかった」という感想になりました。
ここから逆算すると、「チーズケーキに近づけるためには、どこをどう変えたらよいか?」という検討ポイントが自然と見えてきます。
なぜ「普通のヨーグルト」だとチーズケーキ感が弱かったのか
食感のポイント:水分と濃度
チーズケーキらしさを決める要素のひとつが「ねっとり感」や「密度」です。
クリームチーズには水分が少なく、脂肪分がそこそこ高いため、スプーンを入れたときにしっかりとした抵抗があります。
一方、一般的な無糖ヨーグルトは、水分が多くさらっとしています。
脂肪分も製品によっては控えめで、スプーンですくうとすっと落ちていくような軽さになります。
そのため、ヨーグルトの水分がサブレに染み込んでも、「チーズケーキのようなぎゅっと詰まった食感」ではなく、「ふやけたビスケット+とろりとしたヨーグルト」という印象に留まりがちです。
このギャップを埋めるためには、ヨーグルト側を「より濃く、もったりした質感」に近づける必要があります。
味のポイント:酸味とコク、甘さのバランス
もうひとつの要素が味のバランスです。
レアチーズケーキを思い浮かべると、次の3つが鍵になっていることが分かります。
- クリームチーズ由来のコクとわずかな塩味
- レモンなどに由来する酸味
- 砂糖やはちみつによる甘さ
対して、一般的な無糖ヨーグルトは、酸味が前面に出ているうえに、甘みもコクも基本的には控えめです。ココナッツサブレの甘さがそこを補ってくれるとはいえ、ヨーグルト側にコクと甘さがないと、「チーズケーキ」というより「ヨーグルトにクッキーが入ったデザート」にとどまりやすくなります。
つまり、「ヨーグルトの濃度」と「甘さ・酸味・コクのバランス」が、チーズケーキ感を左右する大きなポイントといえます。
次に試したいヨーグルト①:ギリシャヨーグルト
ギリシャヨーグルトとは?
ギリシャヨーグルトとは、普通のヨーグルトから水分(ホエイ)を取り除き、たんぱく質を濃縮した、もったりとした食感のヨーグルトのことです。
- 特徴:
- 水分が少なく、スプーンですくうと形がしっかり残る
- たんぱく質が多く、腹持ちがよいとされる
- 無糖タイプでも「濃厚さ」を感じやすい
この「水分が少ない」「濃厚」という性質は、チーズケーキを目指すうえでかなり有利です。
ヨーグルト自体がすでに「クリームチーズ寄り」に近づいているため、サブレと合わせたときに、全体の食感が一段階チーズケーキ寄りになることが期待できます。
ギリシャヨーグルトでの目安レシピ
たとえば次のような配合が考えられます。
- ギリシャヨーグルト:400g
- ココナッツサブレ:16枚
- お好みで
- 砂糖またははちみつ:大さじ1〜2
- レモン汁:小さじ1〜2
ここでサブレ枚数を12枚から16枚に増やしているのは、生地全体の密度を上げる狙いがあります。
サブレの割合が増えることで、水分をより多く吸い、全体として「ぎゅっと詰まったレアチーズ風」に近づきやすくなります。
また、砂糖やはちみつを加えることで、ヨーグルトの酸味とサブレの甘さのバランスが整い、「単なるヨーグルト+クッキー」ではなく、「甘さと酸味が両立したデザート」に進化します。
次に試したいヨーグルト②:水切りヨーグルト
水切りヨーグルトとは?
水切りヨーグルトとは、普通のヨーグルトをキッチンペーパーや布で包み、ざるなどにのせて冷蔵庫で数時間置き、余分な水分(ホエイ)を抜いたものです。
家庭で手軽に「ギリシャヨーグルト風」の濃厚ヨーグルトを作る方法としてよく使われています。
- 目安のやり方:
- ヨーグルトをざる+キッチンペーパーの上にあける
- 冷蔵庫で6〜12時間置く
- 下に落ちた透明〜薄黄色の液体がホエイ(乳清)
水切り後のヨーグルトは、もともとの量の6〜8割程度に目減りしますが、そのぶんぎゅっと凝縮されて、スプーンを入れたときの抵抗感が増し、クリームチーズにかなり近い質感になります。
水切りで「普通のヨーグルト」をチーズ寄りに変身させる
今回使ったのは「普通の無糖ヨーグルト」なので、これをそのまま使ったのが第一ラウンドでした。
次の一手として有力なのが、この普通のヨーグルトを水切りしてから、ココナッツサブレと合わせる方法です。
イメージとしては、
- (水切り前)普通の無糖ヨーグルト400g
- (水切り後)おおよそ250〜300g程度の“もったりヨーグルト”に
- ココナッツサブレ:12〜16枚
- 砂糖またははちみつ:大さじ1前後(無糖の場合)
- レモン汁:少量、酸味の微調整用
というバランスで試してみると、「最初の無糖ヨーグルトそのまま版」との違いがかなりはっきり出るはずです。水切りだけでできる工夫なので、ギリシャヨーグルトやプレミアム系が手に入りにくい場合にも試しやすい方法です。
加糖・バニラ風味ヨーグルトはどうか
「無糖」から一歩進んで“デザート寄り”に
わたしの中で、「無糖よりはバニラや加糖タイプのほうが良いのでは?」という疑問が挙がっていました。
無糖ヨーグルトはどうしても酸味が勝ち、デザートとしての満足感を出すには、砂糖やはちみつを足す一手間が必要になります。
一方で、あらかじめ加糖されていたり、バニラ風味がついていたりするヨーグルトを使えば、
- 甘さ:最初からある程度確保されている
- 香り:バニラなどの風味が「スイーツらしさ」を補強
- 手間:砂糖を計量して混ぜる工程を省ける
といったメリットがあり、「がっつりレアチーズケーキ」を狙うというより、「ヨーグルトデザートとしておいしい」路線に寄せやすくなります。
濃度を求めるなら、加糖タイプの中でも、
- 「クリーミー」「濃厚」と書かれているもの
- 生クリーム入りをうたっているもの
などを選ぶと、チーズケーキ感に一歩近づく可能性があります。
濃厚で「クリームチーズ寄り」のヨーグルトを選ぶ考え方
ここまで見てきたとおり、チーズケーキ感を出すカギは「水分が少なく、濃厚でクリーミーなヨーグルトを使うこと」です。
では、具体的にどんなヨーグルトを選ぶとよいのでしょうか。
地域やお店によって置いてある商品はかなり違うので、特定の銘柄名にこだわるよりも、パッケージの情報から“性格”を読み取るのがおすすめです。
たとえば、次のようなキーワードがあるヨーグルトは、チーズケーキづくりに向いている可能性が高いタイプです。
- 「ギリシャヨーグルト」
- 「水切り製法」「濃縮製法」
- 「濃厚」「クリーミー」「贅沢仕立て」などの表現
- 「生クリーム入り」や、それに近いニュアンスの記載
これらの言葉が書かれているヨーグルトは、
- 水分が少なめで、スプーンですくうと形が残りやすい
- 脂肪分やたんぱく質が多めで、口当たりがリッチ
といった特徴を持っていることが多く、同じ「ヨーグルト+ココナッツサブレ」でも、仕上がりがぐっとチーズケーキ寄りになります。
逆に、次のような表現が目立つヨーグルトは、今回の目的にはやや不利です。
- 「脂肪ゼロ」「低脂肪」
- 「さっぱり」「ライト」など、軽さをアピールしているもの
これらは日常的に食べるにはとても優秀なヨーグルトですが、「レアチーズケーキ風の濃厚デザート」を目指す場合には、水っぽさやコクの弱さが気になることがあります。
そのため、「濃厚でクリーミーなタイプを優先して選ぶ」というざっくりした方針だけ覚えておくと、どのスーパーでも自分なりの“チーズケーキ向きヨーグルト”を見つけやすくなります。
分量と寝かせ時間も地味に効く
ここまで主に「どのヨーグルトを使うか」に焦点を当ててきましたが、実は「サブレの枚数」と「寝かせ時間」も重要なパラメータです。
- サブレの枚数
- 12枚:ヨーグルトの比率が高く、やや“ヨーグルト感”が残りやすい
- 16枚:サブレの比率が増え、生地全体の密度が増す
- 寝かせ時間
- 一晩(8〜12時間):とりあえず変化は感じられる
- 24時間:より水分がサブレに移動し、全体として一体感が出やすい
一度400g+12枚で「物足りない」と感じたなら、
- 400g+16枚にしてみる
- 同じ配合でも、一晩ではなく24時間置いてみる
といった調整をすると、劇的とはいかなくても「おや、ちょっと違うぞ?」という手応えが得られる可能性があります。特に水切りヨーグルトやギリシャヨーグルトを使う場合は、水分が少ないぶんサブレが吸う余地も減るので、枚数をやや多めにするほうがバランスを取りやすい場合もあります。
専門用語の簡単な注釈
- ギリシャヨーグルト
- 普通のヨーグルトから水分(ホエイ)を取り除き、たんぱく質を濃縮したヨーグルト。水分が少なく、もったりとした食感が特徴。
- 水切りヨーグルト
- 家庭で簡単に作れる「ギリシャヨーグルト風」のヨーグルト。ざる+キッチンペーパーなどでヨーグルトを数時間置き、水分を抜いたもの。
- ホエイ(乳清)
- ヨーグルトやチーズから分離する、水分多めの透明〜薄黄色の液体。たんぱく質も含むが、ヨーグルトの「とろみ」の元になる部分ではない。
このあたりの用語をざっくり押さえておくと、「なぜ水切りやギリシャヨーグルトがチーズケーキ向きなのか」が理解しやすくなります。
まとめ:次の一手は「濃さ」と「バランス」
普通の無糖ヨーグルト400g+ココナッツサブレ12枚を一晩置いてみた結果、「まずくはないけれど期待したほどチーズケーキではなかった」という感想でした。
次のチャレンジとしては、
- ヨーグルトを「濃く」する
- ギリシャヨーグルトを使う
- 普通のヨーグルトを水切りする
- 味の「バランス」を整える
- 無糖なら砂糖やはちみつを加えて甘みとコクを足す
- 加糖・バニラ風味タイプで最初からスイーツ寄りに寄せる
- 分量と時間を見直す
- サブレを12枚→16枚に増やす
- 一晩ではなく24時間置いてみる
といったあたりを組み合わせるのが有力です。
「どのヨーグルトで、何枚、どれくらい寝かせるか」というのは、人それぞれの好みが色濃く出る領域でもあります。
今回の体験をスタート地点に、少しずつ条件を変えながら、“自分にとってのベストななんちゃってチーズケーキ”を探してみるのも、ひとつの楽しい食の実験になるはずです。