フジコ・ヘミング財団とは?天才ピアニストの遺産を未来につなぐ
フジコ・ヘミング財団は、日本を代表する天才ピアニスト、フジコ・ヘミングさんの遺産を未来につなぐことを目的とした一般財団法人です。東京都世田谷区北沢1丁目に本部を置いています。
フジコ・ヘミングさんの生涯と功績
フジコ・ヘミングさんは、スウェーデン人の父と日本人の母の間に生まれ、5歳からピアノを始めた才能あるピアニストでした。
17歳でデビューし、東京芸術大学を卒業後はドイツに留学するなど、ヨーロッパを拠点に活躍しました。しかし、ピアニストとしての重要な演奏会の直前に聴力を失うなど、逆境に遭遇しました。
その後、NHKのドキュメンタリー番組で波乱に富んだ人生が紹介され、大反響を呼びました。1999年にリリースした『奇蹟のカンパネラ』は200万枚以上を売り上げ、クラシック界では異例の大ヒットとなりました。
フジコさんは、リストとショパンの演奏で高く評価され、世界の著名なオーケストラと共演するなど、精力的に演奏活動を続けていました。
動物愛護活動にも熱心で、被災者支援のチャリティコンサートも行っていました。
92歳で膵臓がんのため亡くなりましたが、逆境に負けず強く生き抜いてきた姿と温かい人柄が長年多くの人々を魅了し続けました。
フジコ・ヘミング公式サイト:https://fuzjko.net
フジコ・ヘミング財団の活動
フジコ・ヘミング財団は、フジコさんの遺産を活かし、音楽を通じて人々の心を豊かにすることを目的としています。
具体的な活動内容は以下の通りです:
- 音楽教育の振興:次世代のピアニストの育成や、音楽を通じた子供たちの教育支援
- 音楽文化の発展:コンサートの開催や、フジコさんの楽曲の保存・公開
- 音楽療法の研究:音楽が人々の心身に及ぼす効果の調査・研究
特に、フジコさんの代表曲である「ラ・カンパネラ」の演奏動画がSNSで大きな反響を呼び、ピアノ演奏への関心を喚起したことは記憶に新しいでしょう。
このように、フジコさんの音楽を通じて、多くの人々の心を動かし続けています。
一般財団法人とはどんな組織?
財団とは、寄付金や遺産などの資金を集め、特定の目的のために活動する組織です。
財団には以下のような特徴があります。
- 寄付された財産を運用し、その運用益を事業資金として活動する。
- 教育、文化、福祉、環境保護など、特定の目的のために活動する。
- 「営利を目的としない」という点が最大の特徴です。
公益性の高い事業を行う団体も多く、社会貢献に財産を生かすための法人格と言えます。
つまり、財団は社会貢献を目的とした組織で、寄付金などの資金を活用して様々な活動を行っているのが特徴です。
他の芸術家の財団
一般財団法人「草間彌生記念芸術財団」 https://yayoikusamamuseum.jp/about/foundation/
草間彌生記念芸術財団は、日本の前衛芸術家である草間彌生さんによって設立された非営利の財団組織です。草間彌生さんの作品や活動を通して、現代アートの発展に寄与することを目的としています。
草間彌生さんの作品を収集・保管し、定期的な展覧会を開催しています。また、草間彌生さんの生涯と作品に関する研究などを行っています。
一般財団法人「熊川財団」https://www.kumakawa.org/
熊川財団は、バレエや古典音楽の振興に貢献することを目的として設立された非営利の一般財団法人です。 この財団は、バレエに高い志望と才能を持つ若者に奨学金を提供し、彼らが将来のリーダーとして活躍できるよう支援しています。
財団の創設者である熊川哲也氏は、世界的に有名なバレエダンサーであり、自身のバレエカンパニーを設立・運営するなど、バレエ界に大きな影響を与えてきました。
公式サイトでフジコ・ヘミングの死去を公表。
5月2日、公式サイトで「フジコ・ヘミング(本名:ゲオルギー・ヘミング・イングリット・フジコ、GEORGII HEMMING INGRID FUJIKO)は、2024年4月21日未明、92年の生涯を終え、永眠いたしましたことを謹んでご報告申し上げます」と発表しました。
2023年11月に自宅で転倒後、治療とリハビリに励んでいたが、2024年3月の検査で膵臓がんと診断され、4月21日に容態が急変し、永眠されました。
葬儀は近親者のみで執り行われということです。
「フジコ・ヘミング お別れの会」につきましては、現在、検討中で詳細については改めて案内するとしています。
まとめ
フジコ・ヘミング財団は、日本を代表する天才ピアニストであったフジコ・ヘミングさんの遺産を活かし、音楽を通じて人々の心を豊かにすることを目的とした一般財団法人です。
ピアノ教育の振興や音楽文化の発展、音楽療法の研究など、多岐にわたる活動を行っています。
フジコさんの音楽は、SNSでの反響にも見られるように、多くの人々の心を動かし続けています。財団では、フジコさんの遺産を未来につなぐべく、様々な取り組みを行っていくことでしょう。