にじさんじ 叶はなぜ中国人に叩かれているのか?「MADTOWN」セクハラ騒動の真相と炎上の背景を解説
2025年6月、にじさんじ所属のVTuber・叶(かなえ)さんが、中国語圏のネットユーザーから激しい批判にさらされる事態が発生しました。
Twitterには怒りのリプライが溢れ、一部の中国ファンは「許せない」「セクハラを軽視している」と声を荒げています。
一体何が起きたのか?この記事では、騒動の発端から炎上拡大の背景、そして文化的な違いまでを丁寧に解説します。
MADTOWNとは?配信の舞台と登場人物
MADTOWN(マッドタウン)は、プロゲーミングチーム「Crazy Raccoon」が主催する、人気ゲーム『グランド・セフト・オートV(GTAV)』のロールプレイサーバーです。
ここでは、配信者やVTuberが「警察」や「ギャング」などさまざまな役になりきり、即興のストーリーを展開します。
総勢約300名が参加し、期間限定で配信が行われています。
今回の騒動の主役は、にじさんじ所属の叶さん(チャンネル登録者数145万人)、実況者のファン太さん(同32万人)、そして同じくにじさんじの魔界ノりりむさん(同54万人)です。
騒動の発端 – 配信中の「セクハラ」とされたシーン
問題となったのは、2025年6月上旬の配信での一幕です。
- シチュエーション
りりむさんがゲーム内で倒れ、動けなくなりました。そこに叶さんとファン太さんが登場。叶さんは「好きにしていいよ!」と発言し、ファン太さんは動けないりりむさんに対してゲーム内の「エモート(感情表現コマンド)」を使い、足の間でしゃがんだり、心肺蘇生のふりをしたりといった演出を行いました。 - りりむさんの反応
りりむさんは「助けて」「やだやだやだ」「この世界で一番気持ち悪いかも」と嫌がるそぶりを見せたものの、これはあくまで配信者同士の「ノリ」や「コント」としてのやりとりでした。 - 叶さんの立ち位置
叶さんは一時離席し、戻ってきた後も特に止めることはありませんでした。この様子が「セクハラ行為を容認している」と一部視聴者に受け止められました。
炎上の拡大:切り抜き動画と翻訳による誤解
騒動が一気に拡大したのは、配信の一部が「切り抜き動画」として拡散されたことがきっかけです。
悪意のある編集
特に問題視されたのは、「セクハラ的なやりとり」の直後に、りりむさんが泣いているシーンが挿入された捏造動画です。
実際、りりむさんが泣いたのは「ヘリコプターの操縦が上手くなって褒められたから」という別の理由でしたが、この事実は切り抜き動画では伝わりませんでした。
翻訳による誤解
これらの動画は中国語に翻訳され、SNSで拡散。
日本語のニュアンスや文脈が伝わらず、「りりむさんが本当に嫌がっていた」「叶さんやファン太さんがセクハラを容認した」という誤解が広がりました。
叶さんのX(旧Twitter)への批判殺到
中国のファンたちは、叶さんの公式Xアカウントに「セクハラを肯定している」「不快な行為を止めなかった」などと批判的なリプライを大量に送りつけました。
当事者の反応と謝罪
騒動を受けて、叶さんやファン太さん、りりむさんもそれぞれコメントを発表しています。
- 叶さんの謝罪
2025年6月10日、叶さんは配信で経緯説明と謝罪を行いました。「僕ら的にはチョケ(おふざけ)だったけど、確かに見え方は良くない」「行き過ぎた悪ノリだった」「不快に思わせてしまった方には申し訳ない」と述べています。 - ファン太さんの謝罪
ファン太さんもTwitchで謝罪配信を実施。「不快な思いをされた方がいらっしゃったら、本当に申し訳ない」と述べています。 - りりむさんの見解
りりむさん自身は「全く嫌な気はしていない」「勝手な憶測で気持ちを語らないで」とXで発信。叶さんやファン太さんとの関係は良好で、今後も仲良くしたいと述べています。
炎上の背景と文化的な違い
なぜここまで騒動が拡大したのか?その背景にはいくつかの要因があります。
配信のノリと倫理観の違い
日本では配信者同士の「ノリ」や「コント」として許容される範囲のやりとりでも、中国のネット文化では性に関する表現や「女性が嫌がっているように見える行為」に対して非常に敏感です。
SNS時代の拡散力
切り抜き動画や翻訳が瞬時に拡散される現代、文脈が失われやすいというリスクがあります。
今回も、りりむさんが「嫌な気はしていない」と明言しているにもかかわらず、その情報は十分に伝わりませんでした。
批判への煽り発言
叶さんが「友達がいないやつが文句を言っている」と発言したことも、一部で「不誠実な対応」と受け止められ、炎上に拍車をかけました。
用語解説と数字
- VTuber(ブイチューバー)
バーチャルYouTuberの略。3Dや2Dのアバターを使って動画や配信を行うクリエイター。 - MADTOWN(マッドタウン)
約300名の配信者・VTuberが参加する期間限定のGTAVロールプレイサーバー。 - 叶さんのチャンネル登録者数
145万人(2025年6月時点)。 - ファン太さんのチャンネル登録者数
32万人(2025年6月時点)。 - 魔界ノりりむさんのチャンネル登録者数
54万人(2025年6月時点)。
まとめ – 騒動の本質と今後の課題
今回の騒動は、単なる「配信者のノリ」が国境を越えて誤解され、炎上に発展した典型例です。
配信者同士の冗談が、切り抜き動画や翻訳によって文脈を失い、誤解を招くという現代特有のリスクが浮き彫りになりました。
また、文化的な倫理観の違いも無視できません。
日本では許容される範囲の「ノリ」が、中国では「セクハラ」と受け止められるケースがあることを、配信者も視聴者も認識する必要があります。
さらに、SNS時代の拡散力は強力です。
一度炎上すると、事実関係や当事者の意図が正しく伝わらないまま、バッシングがエスカレートするリスクがあります。
今回の騒動は、配信者だけでなく、ファンも「拡散の仕方」や「情報の受け取り方」について考えるきっかけになるでしょう。
今後、にじさんじの叶さんやファン太さん、りりむさんが信頼を回復し、再び楽しい配信を続けられることを願っています。
同時に、国境を越えたコミュニケーションや文化の違いを理解し、互いに尊重し合う姿勢がますます重要になっていくと考えます。