バンダイナムコFW、アニメ&ゲーム同時展開の新企画「RGプロジェクト」発表 『ガンダムRG XARX-ZERO』×『GUNDAM ROGUE ORBIT』が同一世界観で連動
バンダイナムコフィルムワークスは2026年7月24日、新作アニメ『機動戦士ガンダムRG XARX-ZERO(アレックスゼロ)』と、完全新作アクションゲーム『GUNDAM ROGUE ORBIT(ガンダム ローグオービット)』を同時展開する新企画「RGプロジェクト」を発表した。
両作品は同じ世界観・歴史を共有しながら、異なる時代を舞台に物語を描くという、ガンダムシリーズとしても珍しい試みだ。
監督・シリーズ構成には『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』シリーズなどで知られる神山健治氏、SF設定監修には作家の円城塔氏が起用され、2027年の本格展開に向けて早くも注目が集まっている。
本記事では発表内容を整理しつつ、この企画がガンダムシリーズにとってどんな意味を持つのかを掘り下げていきたい。
「RGプロジェクト」とは何か
「RGプロジェクト」は、バンダイナムコフィルムワークスが2026年7月24日に発表した新しいメディアミックス(=同じ世界観を漫画・アニメ・ゲームなど複数の媒体で同時展開する手法)企画である。
その中核となるのが、2027年に展開が予定されているテレビアニメ『機動戦士ガンダムRG XARX-ZERO(アレックスゼロ)』と、2026年6月の「Summer Game Fest」で先行公開されていたアクションゲーム『GUNDAM ROGUE ORBIT』の2作品だ。
今回の発表で明らかになった最大のポイントは、この2作品が単なる同時期展開ではなく、同一の世界観と歴史を共有する「地続きの物語」だという点である。
具体的には、アニメ『RG XARX-ZERO』はゲーム『GUNDAM ROGUE ORBIT』の物語から見て約100年前を舞台とし、後の時代につながる「起点」の物語を描くという設定が明かされた。
つまり視聴者・プレイヤーは、アニメで描かれる出来事や思想が、100年後の世界であるゲームにどう影響しているのかを読み解きながら楽しめる構成になっている。
ガンダムシリーズはこれまでも「宇宙世紀」や「西暦」など複数の独立した世界観を並行して展開してきたが、今回の舞台は「宇宙世紀でも西暦でもない」完全新規の設定だという。
アニメとゲームという異なるメディアで同じ歴史を共有する試みは、シリーズ全体で見ても新しい挑戦だと言えるだろう。
従来のメディアミックスは、アニメが原作でゲームがその補完という上下関係になりがちだったが、今回はアニメとゲームが対等な「歴史の両端」として設計されている点が興味深い。
ファンにとっては、片方だけを追いかけても物語として成立しつつ、両方に触れることで世界の全体像が立体的に見えてくるという二段構えの楽しみ方が用意されていることになる。
アニメ『RG XARX-ZERO』を支える制作陣
発表と合わせて、アニメ『機動戦士ガンダムRG XARX-ZERO』の制作体制も公開された。
主要スタッフは以下の通りだ。
▶ 企画:サンライズ / 原作:富野由悠季、矢立肇
▶ 監督・シリーズ構成:神山健治
▶ SF設定監修:円城塔
▶ ガンダムデザイン:清水栄一
▶ キャラクターデザイン原案:STATO
▶ キャラクターデザイン・総作画監督:高須美野子
▶ 音楽:椎名豪 / アニメーション制作:SOLA ANIMATION
監督・シリーズ構成を務める神山健治氏は、『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』シリーズや『ぼくらのウォーゲーム!』など、緻密な世界観構築とシリアスな人間ドラマで高く評価されてきた作り手だ。
SF設定監修には芥川賞作家である円城塔氏が参加しており、物理学的な素養を生かした独自のSF考証が加わる点も大きな見どころとなっている。
主人公アズミ・レイ役の声優には大塚剛央さんが起用された。
大塚さんは近年、数多くの主演級キャラクターを演じてきた人気声優であり、今回の起用にもファンの期待が集まっている。
監督・SF設定監修・キャラクターデザインといった主要ポジションに実力派クリエイターを揃えたことからも、バンダイナムコフィルムワークスがこの企画にかける力の入れようがうかがえる。
とりわけ神山健治氏と円城塔氏という組み合わせは、これまでのガンダム作品ではあまり見られなかった座組であり、政治劇や思想的なテーマを扱ってきた両者の資質を踏まえると、単純なロボットアクションにとどまらない骨太な人間ドラマになる可能性が高い。
ゲーム『GUNDAM ROGUE ORBIT』はどんな作品か
もう一方の軸となるゲーム『GUNDAM ROGUE ORBIT』は、バンダイナムコエンターテインメントが手掛ける完全新作のアクションゲームだ。
対応プラットフォームはPlayStation5、Xbox Series X|S、Steam(PC)の3つで、2027年の発売が予定されている。
本作は2026年6月に開催された「Summer Game Fest」で初めてトレーラーが公開され、高速機動を活かした剣戟主体のアクションバトルが披露されて話題を呼んだ。
主人公はレクスといい、相棒であるハロ・ヴィーとともに、専用機ガンダムヘリックスを駆って未知の敵と戦う物語が描かれる。
これまで公開されたトレーラーでは、ガンダムシリーズではおなじみのマスコット的存在「ハロ」を思わせるキャラクターや、ビーム刃を用いた高速戦闘が確認できる。
アクション性の高さから、一部メディアでは近年人気の高いハイスピードなアクションゲームとの類似性を指摘する声もある。
今回の「RGプロジェクト」発表によって、このゲームが単独の新規タイトルではなく、アニメ『RG XARX-ZERO』と地続きの大型企画の一部であったことが明らかになった格好だ。
2026年6月の発表時点では世界観の詳細が伏せられていたため、なぜガンダムなのに見慣れないモビルスーツやキャラクターばかりなのかとファンの間で憶測を呼んでいたが、今回のアニメ発表によってその謎が解ける構成になっていたと言える。
アニメとゲームの展開を比較する
両作品の位置づけを整理すると、以下の表のようになる。
| 項目 | アニメ『RG XARX-ZERO』 | ゲーム『GUNDAM ROGUE ORBIT』 |
| 発表・先行公開日 | 2026年7月24日(正式発表) | 2026年6月(Summer Game Festで先行公開) |
| 展開・発売時期 | 2027年展開予定 | 2027年発売予定 |
| 監督・設定監修 | 神山健治(監督・シリーズ構成)、円城塔(SF設定監修) | 同一世界観のもと開発(バンダイナムコエンターテインメント) |
| 主人公 | アズミ・レイ(声:大塚剛央) | レクス(相棒:ハロ・ヴィー) |
| 主人公機 | ガンダムZERO | ガンダムヘリックス |
| 対応媒体・機種 | テレビアニメ | PlayStation5 / Xbox Series X|S / Steam |
| 時代設定 | 「起点」となる時代 | アニメの約100年後 |
こうして並べると、単純な便乗企画ではなく、時系列上でしっかりとつながった1本の歴史として設計されていることがよくわかる。
発表のタイミングも計算されており、ゲームを先行公開してファンの関心を集めたうえで、約1か月半後にアニメと世界観のつながりを明かすという段階的な情報開示の手法は、SNS時代の話題づくりとして理にかなった戦略だと感じる。
商品展開の規模から見える本気度
「RGプロジェクト」では、映像・ゲームだけでなくホビー分野での商品化展開も同時に発表されている点が特徴的だ。
具体的に予告された商品は次の通りである。
▶ ガンプラ「HG 1/144 ガンダムZERO」
▶ ガンプラ「HG 1/144 ガンダムヘリックス」(通常版・アースブルーVer.の2種)
▶ 「METAL ROBOT魂」ブランドでの商品化
▶ TAMASHII NATIONSによる完成品フィギュア
▶ コンストラクショントイ「ガンダムミキシマイズ」
▶ 可動フィギュアシリーズ「ガンダムクロス」/ アクションフィギュア「GUNDAM UNIVERSE」
▶ ガンダムカードゲームへの参戦
これに加えて、ゲーム同梱版としてHGアースブルーVer.が用意されることもわかっている。
初動の発表段階で7つ前後のブランドが横断的に動員される例は珍しく、バンダイナムコグループを挙げた大型プロジェクトであることを裏付けている。
ガンプラという実物商品を通じて、視聴者・プレイヤーが物語の外でも世界観に触れられる点は、メディアミックス戦略として非常に理にかなっていると言える。
アニメ放送前からここまで商品ラインナップが具体化しているのは、バンダイナムコがこの企画を単発ではなく長期的な看板シリーズに育てるつもりであることの表れだと感じる。
とくにHGガンプラが通常版とアースブルーVer.という2種のカラーバリエーションで用意される点は、アニメ・ゲームそれぞれのファン層を意識した細やかな商品設計と言えるだろう。
知っておきたい豆知識
ガンダムシリーズは1979年の『機動戦士ガンダム』放送開始以来、宇宙世紀、アフターコロニー、正暦など数多くの独立した時系列を生み出してきた。
今回の「RGプロジェクト」の舞台はそのいずれにも属さない完全新規の世界観であり、シリーズの新たな軸になり得る可能性を秘めている。
監督の神山健治氏はロボットアクションよりも群像劇や社会派サスペンスの印象が強い作家であり、本格的なロボットアニメの監督を務めるのは今回が貴重な機会だ。
また、SF文学出身の円城塔氏がロボットアニメのSF設定監修に入るのも珍しいケースで、ハードSF色の強い作品になることが期待されている。
ゲーム『GUNDAM ROGUE ORBIT』は2026年6月の初披露時点ではエイリアンらしき未知の敵との戦闘シーンが公開されており、従来のモビルスーツ対モビルスーツという構図とは異なるバトルが描かれる可能性も指摘されている。
まとめ
「RGプロジェクト」は、2026年7月24日に発表された、アニメ『機動戦士ガンダムRG XARX-ZERO』とゲーム『GUNDAM ROGUE ORBIT』が同一の世界観・歴史を共有するという、ガンダムシリーズでも異例のメディアミックス企画だ。
神山健治氏や円城塔氏といった実力派クリエイター陣、大塚剛央さんら声優陣、そして多数のホビーブランドを巻き込んだ商品展開まで含めて、2027年に向けた大型プロジェクトであることは間違いない。
放送時期や価格など続報が入り次第、あらためて詳しく紹介していきたい。