玉木宏、柔術世界大会で銅メダル 紫帯フェザー級で見せた快進撃
俳優の玉木宏さん(46歳)が、米国ラスベガス・コンベンションセンターで開催された柔術の世界大会「IBJJFワールドマスター柔術選手権」で銅メダルを獲得したというニュースが話題になっている。
出場したのは「マスター4紫帯フェザー級」という部門で、21人がしのぎを削る中での3位入賞だ。
俳優業の傍らでブラジリアン柔術(打撃技を使わず関節技・絞め技で相手を制する格闘技)に打ち込んできた玉木さんの快挙に、SNSでは国内外から驚きと称賛の声が相次いでいる。
本記事では、今回の大会の詳細や玉木さんの柔術歴、そして格闘技ファンにはおなじみの「帯の昇格システム」についても掘り下げて解説する。
玉木宏と柔術の歩み
玉木宏さんがブラジリアン柔術を始めたのは2020年ごろと伝えられている。
きっかけについて本人は「大きな大会を目標に練習を続けることで、さらに技術も高くなる。何年かに一度は目標を作ってトライしたい」と語っており、俳優業とは別に、格闘技を通じて精神的にも鍛えられる感覚を大切にしているようだ。
所属する道場は、東京・広尾にある「ARTA BJJ Hiroo」である。
この道場には、同じく柔術の実力者として知られる俳優・岡田准一さんも在籍しており、2人は「道場仲間」として長年一緒に汗を流してきた間柄だという。
玉木さんは前回、2023年のワールドマスター柔術選手権にも出場しており、その際は青帯での参戦だった。
この時は1回戦を勝利で飾っている。
そして今回、青帯から1段階昇格した紫帯で大会に臨み、見事に銅メダルを獲得した。
わずか6年ほどのキャリアで紫帯まで到達し、世界大会でメダルを獲得するというのは、決して簡単なことではない。
今回の大会とは
今回の舞台となった「IBJJFワールドマスター柔術選手権」は、IBJJF(国際ブラジリアン柔術連盟)が主催する、マスター世代(一定年齢以上の競技者)を対象とした世界最高峰の大会のひとつだ。
開催地は米国ネバダ州のラスベガス・コンベンションセンターで、開催日は現地時間9月5日(日本時間6日)だった。
玉木さんが出場したのは「マスター4」というカテゴリーである。
IBJJFのマスターカテゴリーは年齢によって細かく分かれており、マスター4は46歳から50歳までの選手が対象となる。
46歳の玉木さんは、まさにこの部門の対象年齢だ。
試合の内容も見どころが多かった。
伝えられているところによれば、2回戦は三角締め(相手の首と片腕を自分の両脚で挟み込んで絞める技)による一本勝ち、3回戦はアドバンテージ(有効なポジション確保や攻撃を数値化したポイントのようなもの)判定での勝利だったという。
準決勝では惜しくも敗れたものの、この結果、3位=銅メダルという成績で大会を終えた。
21人が参加する激戦区で準決勝まで勝ち進んだという事実だけでも、相当なレベルの実力があることがうかがえる。
ブラジリアン柔術とはどんな競技か
ここで改めて、ブラジリアン柔術という競技について整理しておきたい。
ブラジリアン柔術は、日本の柔道をルーツとしながらブラジルで独自の発展を遂げた組み技系の格闘技だ。
殴る・蹴るといった打撃技は一切使わず、寝技(グラウンド)での関節技や絞め技によって相手に「タップ(参った)」をさせることを目指す。
試合は道着(柔術衣)を着用して行われる「ジ(Gi)」と、道着を着ない「ノーギ(No-Gi)」の2種類に大別される。
今回玉木さんが出場したのは、道着を着用する形式の大会である。
近年は総合格闘技(MMA)の広がりとともに、寝技の重要性が世界的に再評価され、ブラジリアン柔術の競技人口は日本国内でも着実に増えている。
俳優やアスリートなど、著名人が趣味・鍛錬として取り組むケースも珍しくなくなってきた。
帯の昇格システムを知るとメダルの重みがわかる
ブラジリアン柔術の帯は、実力や経験年数に応じて白帯→青帯→紫帯→茶帯→黒帯の順に昇格していく。
この帯の色は、単なる見た目の違いではなく、選手としての「格」を明確に示す仕組みになっている。
IBJJFの規定では、青帯から紫帯へ昇格するには、最低でも2年以上青帯として活動していることが目安とされている。
つまり紫帯というのは、単に「柔術を始めて日が浅い人」ではなく、一定の年月と実戦経験を積んだ選手であることの証明でもある。
さらに大会は帯の色ごとに部門が分かれているため、紫帯の大会に出場するということは、同じく紫帯まで昇格してきた実力者たちとしか対戦しないということになる。
今回、玉木さんは前回大会の青帯から紫帯へと昇格したうえで、世界大会という大舞台に臨み、結果を出した。
単に「有名人が格闘技の大会に出た」という話ではなく、実力が着実にステップアップしているという点を押さえておくと、今回のメダルの価値がより理解しやすくなるはずだ。
道場仲間・岡田准一との関係
今回の話題を語るうえで欠かせないのが、俳優の岡田准一さんとの関係だ。
岡田さんは柔術界でもよく知られた実力者で、玉木さんとは同じ道場「ARTA BJJ Hiroo」に所属する仲間である。
柔術の帯でいえば、岡田さんはすでに最高位の黒帯に到達しており、玉木さんにとっては先輩であり、目標とする存在でもあるようだ。
玉木さんは以前、岡田さんについて「一緒に仕事はしたことはない」としながらも、道場での付き合いを通じて互いに刺激を受け合ってきたことを明かしている。
今回、玉木さんの銅メダル獲得に対して、岡田さんは「イケおじではダントツ優勝だろ」といった趣旨の祝福コメントを寄せたと伝えられている。
俳優としても格闘家としても互いを認め合う2人の関係性は、今回のニュースをより印象的なものにしている要素のひとつだろう。
海外ファンの反応
今回の結果は、日本国内だけでなく海外の柔術ファンの間でも話題になった。
パキスタンのファンからは「21人もの強豪がひしめく部門を勝ち抜き、世界大会で3位入賞を果たしたことは、まさに偉業だ」というコメントが寄せられている。
また別の海外ファンからも「素晴らしい快挙だ!」といった称賛の声が上がった。
ここで注目したいのは、単なる「参加」ではなく、実際にメダルを獲得したという実績が評価されている点だ。
世界のブラジリアン柔術コミュニティは競技レベルへの目が非常に厳しいことで知られており、そこで評価されたということは、玉木さんの実力が国際的にも通用するレベルにあることを裏付けている。
著名人が格闘技に挑戦する例は他にも見られるが、実際に世界大会で結果を残すケースはそう多くない。
その点でも、今回の銅メダルは単なる話題性を超えた価値を持っていると言えるだろう。
多忙な俳優業と柔術の両立を支えるもの
俳優業をこなしながら世界大会に挑戦できるレベルまで技術を磨くのは、並大抵の努力ではない。
格闘技関係者によると、玉木さんは「道場にいつもいる」と評判になるほど熱心に練習を重ねているという。
この生活を支えているのが、妻でありやはり女優として活動する木南晴夏さんとの関係だ。
2人は2018年6月に結婚しており、報道によれば「仕事に全力を注ぐため、お互いの忙しい時期が上手くズレるように調整している」という夫婦の工夫があるようだ。
玉木さんは子どもの送り迎えやお弁当作りも日課とする「家庭人」としても知られており、多忙なスケジュールと道場通い、そして育児という3つを両立させている。
こうした家庭内の理解とサポートがあってこそ、今回のような世界大会での結果につながったと考えると、単なる「俳優の趣味」という枠を超えたストーリーが見えてくる。
今回のポイントを整理
▶ 大会名:IBJJFワールドマスター柔術選手権(米ラスベガス・コンベンションセンター)
▶ 部門:マスター4紫帯フェザー級(21人が出場)
▶ 結果:3位・銅メダル獲得
▶ 試合内容:2回戦は三角締めで一本勝ち、3回戦はアドバンテージ判定で勝利、準決勝で敗退
▶ 柔術歴:2020年ごろ開始、前回大会(2023年)は青帯で1回戦勝利
▶ 所属道場:ARTA BJJ Hiroo(岡田准一さんも在籍)
前回大会との比較
| 項目 | 2023年大会 | 2026年大会(今回) |
| 帯の色 | 青帯 | 紫帯 |
| 年齢区分 | マスター3または該当区分 | マスター4(46〜50歳) |
| 成績 | 1回戦勝利 | 準決勝進出、3位・銅メダル |
| 開催地 | 米ラスベガス | 米ラスベガス・コンベンションセンター |
補足:知っておきたい豆知識
IBJJFの年齢区分は、大会当日の年齢ではなく「大会が開催される年に何歳になるか」を基準に決定されるというルールがある。
そのため、誕生日を迎える前でもその年の年齢でカテゴリーが確定する仕組みだ。
また、紫帯から茶帯、さらに黒帯へと上がっていくには、それぞれの帯で最低でも1年半から2年程度の期間が目安とされている。
単純計算でも、白帯から黒帯まで到達するには一般的に10年前後かかると言われる世界だ。
その意味で、道場仲間である岡田准一さんの黒帯という到達点がいかに大きいものかも、あわせてイメージしやすくなるだろう。
今後、玉木さんがさらに昇格を重ねていくのか、次の大会でどんな結果を残すのかにも注目が集まりそうだ。
まとめ
俳優・玉木宏さんが、世界大会「IBJJFワールドマスター柔術選手権」のマスター4紫帯フェザー級で銅メダルを獲得した。
2020年ごろに柔術を始め、前回大会の青帯から紫帯へと昇格したうえでの結果であり、着実な成長がうかがえる内容だった。
道場仲間である岡田准一さんとの関係や、妻・木南晴夏さんとの二人三脚の生活も含め、俳優業と柔術を両立させる玉木さんの姿勢には多くの学びがある。
今回の快挙をきっかけに、ブラジリアン柔術という競技そのものへの関心も、さらに広がっていくのではないだろうか。