韓国が北朝鮮の「親しいオボイ」を禁止に! 背景にある政治的な意図とは?
先日、韓国当局が北朝鮮の人気曲「親しいオボイ」の配信を禁止すると発表しました。
この曲は、北朝鮮の指導者キム・ジョンウンを「親しき父」と賞賛する内容で、TikTokなどで大きな人気を集めていました
。しかし、韓国は国家安全保障法に基づき、この曲を「キム・ジョンウンを偶像化し、賞賛・称賛している」として禁止処分にしたのです。
https://www.bbc.com/news/articles/cjmmj7r0v2go
北朝鮮の「親しいオボイ」とは?
「親しいオボイ」は、明るいテンポの中毒性のある楽曲で、キム・ジョンウンを「父」や「偉大な指導者」と称賛しています。
以前はキム・イルソン初代指導者に使われていた言葉が、現在のキム・ジョンウンにも適用されているのが特徴的です。
具体的な歌詞は「キム・ジョンウンを歌おう、偉大な指導者を / キム・ジョンウンを誇ろう、私たちの親しき父を」といったものです。
TikTokで大人気だった「親しいオボイ」
この「親しいオボイ」の音楽ビデオは、4月の公開以降、TikTokで大きな人気を集めていました。
ジムでのトレーニングや勉強の際のBGMとして使われたり、一部のユーザーからは「懐かしい雰囲気のスペイン語やフランス語のポップスを思い出す」と評価されたりと、幅広い支持を得ていたようです。
韓国当局の禁止措置
しかし、韓国当局はこの曲を「外部世界とつながるチャンネルで一方的にキム・ジョンウンを偶像化し、賞賛している典型的な心理戦コンテンツ」と判断し、国家安全保障法違反だと認定しました。
そして、29バージョンの音楽ビデオをブロックすることを決めたのです。
この国家安全保障法は、北朝鮮政権に有利な発言や行動を処罰する法律で、違反した場合最大7年の懲役刑に処される可能性があります。
ただし、最近は法の運用が緩和されつつあり、表現の自由の観点から見直しの議論も行われています。
背景にある政治的な意図
では、なぜ韓国当局はわざわざこの曲を禁止処分にしたのでしょうか。背景にはおそらく、南北対立の構図の中で、北朝鮮の指導者を賞賛する内容の曲を許容できないという政治的な意図があるものと考えられます。
韓国は、北朝鮮の政治体制や人権状況に強い懸念を持っており、キム・ジョンウンを「偉大な指導者」として称賛する曲を放置することは、国内世論の反発を招きかねません。
また、国家安全保障上の観点から、北朝鮮のプロパガンダ活動を阻止したいという意図もあるのかもしれません。
補足情報
ちなみに、韓国メディアによると、「親しき父」の禁止措置に関連して、100人以上もの市民が自首したそうです。ただし、当局は「自首した市民は当面は処罰を免れるが、監視下に置かれ捜査やプロパガンダに利用される可能性がある」と警告しているとのことです。
また、北朝鮮では最近、金正恩委員長が「われらの願いは統一」という統一を願う歌も「禁止曲」に指定したと報じられています。
北朝鮮の音楽、映画、テレビの検閲は今に始まったことではなく、新しい禁止曲リストが国民感情を刺激しているようです。
まとめ
韓国が北朝鮮の「親しき父」を禁止した背景には、南北対立の構図の中で、北朝鮮の指導者を賞賛する内容の曲を許容できないという政治的な意図があると考えられます。
国家安全保障法に基づいて行われた今回の措置は、北朝鮮のプロパガンダ活動を阻止し、国内世論の反発を避けるためのものだと推測されます。
ただし、表現の自由の観点から、この法律の運用をめぐっては議論も行われており、今後の動向にも注目が集まるところです。